二種免許の受験資格|結論
この記事の結論
二種免許は、21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上あれば受験できます(道路交通法第96条第5項)。
大型二種・中型二種・普通二種・大型特殊二種は年齢と経歴の条件が同じで、けん引二種だけはけん引免許を持っていることが加わります。一種の中型免許(20歳・2年)と違い、中型二種も21歳・3年です。
経歴は大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のどれでも数えられ、免許の効力が停止されていた期間は除かれます。停止中の人は「現に受けている者」に含まれないため、その間は受験できません(同条第6項)。
例外は3つです。指定の教習を修了すれば19歳・経歴1年から、旅客自動車の運転者以外の乗務員として2年以上乗務したなど政令で定める経験があれば経歴2年から受験でき、別の種類の二種免許を持っている人は年齢・経歴の条件なしで受験できます。
タクシーの求人を見ていると「二種免許は入社後に取得できます」という案内が多い一方で、「そもそも自分は受験できるのか」が気になる人もいるはずです。受験資格は年齢と免許の経歴で決まり、さらに視力などの適性、過去の処分、住所地も関わります。
この記事では、道路交通法・同施行令・同施行規則の条文(e-Gov法令検索)と警視庁の公式案内を使って、二種免許の受験資格の全体を整理します。19歳から受験できる特例教習の詳しい中身は19歳で二種免許を取る特例教習、費用と取り方は二種免許の費用と取り方で解説しています。
免許の種類ごとの受験資格|警視庁の一覧と条文
道路交通法第96条第5項は、二種免許の運転免許試験を受けられる人を次のいずれかに限っています(要約)。
- けん引二種以外の二種免許:21歳以上で、大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のいずれかを現に受けており、これらの免許を受けていた期間(効力が停止されていた期間を除く)が通算3年以上の人
- けん引二種:21歳以上で、上の免許のいずれか及びけん引免許を現に受けており、期間が通算3年以上の人
- 受けようとする二種免許と異なる種類の二種免許を現に受けている人
警視庁の「受験資格」のページ(2026年4月1日更新)の一覧から、二種免許と、比べるための一種免許の欄を抜き出すと次のとおりです。
| 免許 | 年齢 | 免許経歴(停止期間を除く) |
|---|---|---|
| 大型二種・中型二種・普通二種・大型特殊二種 | 21歳以上 | 大型・中型・準中型・普通・大特免許のいずれかを取得しており、経歴が通算3年以上の者、又は他の二種免許を取得している者 |
| けん引二種 | 21歳以上 | けん引免許を持ち、大型・中型・準中型・普通・大特免許が通算3年以上の者、又は他の二種免許を取得している者 |
| (参考)大型一種 | 21歳以上 | 中型・準中型・普通・大特免許のいずれかで通算3年以上 |
| (参考)中型一種 | 20歳以上 | 準中型・普通・大特免許のいずれかで通算2年以上 |
| (参考)普通一種 | 17歳6か月以上(交付は18歳以降) | 不要 |
タクシーに必要な普通二種も、バスに必要な大型二種も、年齢と経歴の条件は同じです。中型一種は20歳・2年で受けられますが、中型二種は21歳・3年が必要です。なお、普通一種は2026年4月1日から17歳6か月で受験できるようになりましたが(警視庁)、二種の条件は変わっていません。
経歴の数え方|「通算」「停止期間を除く」「現に受けている」
第96条第5項の経歴の条件には、読み方のポイントが3つあります。
| ポイント | 条文の表現 | 意味 |
|---|---|---|
| 数えられる免許 | 大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許又は大型特殊免許 | 普通免許に限らず、準中型や大型特殊の期間も数えられる。二輪免許・原付免許は含まれない |
| 期間の数え方 | これらの免許のいずれかを受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して三年 | 免許停止(免停)の期間は経歴から差し引く |
| 受験時点の状態 | 現に受けている者に該当し | 受験の時点で該当する免許を持っていること。第6項により、効力が停止されている人は「現に受けている者」に含まれない |
例えば普通免許を取ってから3年が過ぎていても、その間に30日の免許停止があれば、経歴は3年に30日足りないことになります。また、免許停止の期間中は経歴の条件を満たしていても受験できません。
教習所も同じ考え方で入所条件を示しています。調布自動車学校は普通二種の入所条件を「普通一種免許を交付された日から起算して、3年以上が経過していること」とし、「停止期間等で免許の効力を停止されていた期間は除きます」と注記したうえで、失効後に免許を取り直した人などは相談するよう案内しています。経歴の数え方に不安がある場合は、自動車安全運転センターが発行する「運転免許経歴証明書」(過去に失効・取り消された免許や現在の免許の種類、取得年月日等を証明するもの)で確認できます。
政令で定める経験があれば経歴2年
第96条第5項第1号は、通算3年の条件について「政令で定める経験を有するものにあつては二年」としています。道路交通法施行令第34条第6項が定める経験は次の2つです。
- 旅客自動車の運転者以外の乗務員として旅客自動車に2年以上乗務した経験
- 大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許を受けた日以後に、自衛官として自衛隊用自動車(大型・中型・準中型・普通・大型特殊自動車に限る)を2年以上運転した経験
運転以外の乗務員としてバスなどに乗っていた人や、自衛隊で車両を運転していた人は、免許経歴2年で受験できる可能性があります。経験の証明方法は条文には書かれていないため、住所地の運転免許試験場に確認してください。
別の二種免許を持っていれば年齢・経歴は問われない
第96条第5項第3号により、受けようとする二種免許と異なる種類の二種免許を現に受けている人は、年齢・経歴の条件に関係なく受験できます。どの二種免許でどの車両を運転できるかは免許の種類ごとに異なるため、追加で受ける必要があるかどうかは住所地の試験場で確認してください。
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求人一覧を見る19歳・経歴1年から受験できる特例教習
2022年5月13日から、「受験資格特例教習」を修了した人は19歳以上・経歴1年以上で二種免許を受験できるようになりました。条文上は、年齢の特例(道路交通法施行令第34条第5項の「旅客自動車の運転に必要な適性に関する教習」)と、経歴の特例(同条第7項の「旅客自動車の運転に必要な技能に関する教習」)が別々に定められています。
| 区分 | 年齢 | 経歴 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 原則 | 21歳以上 | 通算3年以上 | 道路交通法第96条第5項第1号 |
| 政令で定める経験がある場合 | 21歳以上 | 通算2年以上 | 同号・施行令第34条第6項 |
| 経歴の特例教習を修了 | 21歳以上 | 通算1年以上 | 同号・施行令第34条第7項 |
| 年齢の特例教習を修了 | 19歳以上 | 原則どおり | 同号・施行令第34条第5項 |
| 両方を修了 | 19歳以上 | 通算1年以上 | 同上 |
年齢の特例で取った人には、21歳になるまで「若年運転者期間」があり、違反点数が3点以上になると若年運転者講習(9時間)の受講が義務づけられます(警察庁)。教習の時限・費用・実施校は19歳で二種免許を取る特例教習にまとめています。
年齢・経歴以外の条件|適性・過去の処分・病気
受験資格を満たしても、免許を受けるには適性試験の基準を満たし、法律上の欠格事由に当たらないことが必要です。
| 条件 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 適性試験 | 視力(両眼0.8以上・一眼0.5以上、矯正可)、深視力(三桿法2.5m・3回・平均誤差2cm以下)、聴力、運動能力。色彩識別は別の種類の免許を持っている人は行わない | 道路交通法施行規則第23条 |
| 免許取消し後の期間 | 取消し処分の際に指定された「免許を受けることができない期間」を過ぎていない人には免許を与えない。指定される期間は1年以上5年以下。故意による死傷、危険運転致死傷等、酒酔い運転、救護義務違反(ひき逃げ)などによる取消しの場合は3年以上10年以下 | 道路交通法第88条第1項第3号・第103条第7項・第8項 |
| 免許停止中 | 免許の効力が停止されている人には免許を与えない。受験資格の「現に受けている者」にも含まれない | 同第88条第1項第3号・第96条第6項 |
| 一定の病気等 | 幻覚の症状を伴う精神病、発作により意識障害等をもたらす病気、認知症、アルコール・麻薬等の中毒などに当たる人は、政令の基準に従い免許を与えない、又は6か月以内で保留することがある | 同第90条第1項 |
| 違反行為 | 運転に関する違反行為をした人も、政令の基準に従い免許の拒否・保留の対象になることがある | 同第90条第1項第4号 |
病気の症状については、免許申請の際に公安委員会が質問票を交付できるとされています(第89条第2項)。違反歴や処分歴と、タクシーの運転者になる要件の関係はタクシーの違反歴と採用の法令上のルール、深視力の検査方法は深視力検査で詳しく解説しています。
受験する場所と期限|住所地・適性試験から1年・卒業から1年
道路交通法第89条第1項は、免許を受けようとする人は「その者の住所地を管轄する公安委員会」に申請し、その公安委員会の行う試験を受けなければならないとしています。警視庁も受験資格の一覧に「原則として、他の道府県に住所のある方は受験できません」と注記しています。住民票のある都道府県の試験場で受けるのが原則です。
期限に関わる規定も2つあります。
- 適性試験から1年:第90条第1項により、二種免許は適性試験を受けた日から1年を経過していない合格者に与えられます。
- 教習所の卒業から1年:第97条の2第1項第2号により、指定自動車教習所の卒業証明書で技能試験が免除されるのは、卒業証明書に係る技能検定を受けた日から1年を経過しないものに限られます。
教習所を卒業したら、1年以内に住所地の試験場で学科試験を受ける、というのが基本の流れです。学科試験の内容は二種免許の学科試験、試験場で技能試験まで受ける方法は二種免許の一発試験で解説しています。
タクシー運転者の要件との関係
タクシーなど旅客自動車運送事業の運転者には、道路運送法第25条にもとづく「旅客自動車運送事業用自動車の運転者の要件に関する政令」の要件があります。
- 21歳以上(特例教習を修了した人は19歳以上)
- 普通自動車などの運転の経験が通算3年以上(政令で定める経験がある人は2年以上、特例教習を修了した人は1年以上)
- 運転する事業用自動車の種類に係る第二種運転免許を受けており、かつ、その効力が停止されていないこと
年齢と経歴の要件は二種免許の受験資格とそろえてあり、二種免許を取れればタクシー運転者の年齢・経歴の要件も満たす作りです。二種免許をまだ持っていない人は、取得費用を会社が負担する二種免許養成制度ありの求人や未経験歓迎の求人、すでに持っている人は普通二種免許を活かせる求人から探せます。職種全体はタクシードライバー求人にまとめています。
出典・一次情報
本記事の制度は、次の公表資料に基づいています(いずれも2026年10月14日閲覧)。
- 道路交通法(昭和35年法律第105号)第88条・第89条・第90条・第96条・第97条の2・第103条 e-Gov法令検索
- 道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)第34条 e-Gov法令検索/道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号)第23条 e-Gov法令検索
- 旅客自動車運送事業用自動車の運転者の要件に関する政令(昭和31年政令第256号) e-Gov法令検索
- 警視庁「受験資格」(2026年4月1日更新) keishicho.metro.tokyo.lg.jp/「適性試験の合格基準」 同
- 警察庁「受験資格特例教習について」 npa.go.jp
- 自動車安全運転センター「事業紹介(証明書の種類)」 jsdc.or.jp
- 調布自動車学校「二種免許」入所条件 chofu-group.co.jp
個別の判断について
受験できるかどうかの最終的な判断は、住所地の公安委員会(運転免許試験場)が行います。失効・取消しの経歴がある場合や、政令で定める経験で受験する場合は、事前に試験場へ問い合わせてください。



