タクシードライバーの平均月収|結論

この記事の結論

タクシードライバー(タクシー運転者)の平均月収は359,200円です(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の6月分のきまって支給する現金給与額、全国ハイヤー・タクシー連合会集計)。
内訳は、歩合給などの所定内給与306,400円と、深夜・時間外などの超過労働給与52,800円。前年より9.7%増えました。全産業平均は370,500円で、差は11,300円です。
月の総実労働時間192時間で割った時給換算は約1,871円(全産業は約2,142円)。年齢別では30〜34歳の421,700円が最も高く、20代でも39万円台です。
いずれも税金・社会保険料を引く前の額面で、手取りではありません。

求人票の月給や保証額を見ても、「タクシー運転手は平均でいくらもらっているのか」がわからないと高いのか低いのか判断できません。この記事では、年収ではなく月収に絞って、公的統計の平均値と、その内訳、時給に直した場合の水準、年齢・会社の規模・男女による違いを整理します。

使うのは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(e-Stat)と、それをタクシー運転者について集計した全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連)の資料(2026年10月6日付の訂正版【最新版】)です。

平均月収35.9万円の内訳|所定内30.6万円+超過労働5.3万円

賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額」は、6月分として支給された給与のうち、あらかじめ決められた条件で支払われたもので、通勤手当や超過労働手当を含みます。賞与は含みません。タクシー運転者と全産業を並べると次のとおりです(令和7年)。

項目タクシー運転者全産業
月間給与(きまって支給する現金給与額)359,200円370,500円
うち所定内給与306,400円340,600円
うち超過労働給与(差額)52,800円29,900円
所定内実労働時間169時間162時間
所定外実労働時間23時間11時間
平均年齢56.8歳44.4歳
月間給与の前年比+9.7%-

タクシーは所定外(時間外)の労働時間が全産業の約2倍あり、超過労働給与の割合が大きいのが特徴です。深夜の割増賃金もここに含まれます。所定内給与には歩合給が含まれます。全タク連は前年比の大きな伸びの背景に、地域別最低賃金の引上げ(調査期間中5.1%)と、「令和4年以降の運賃の引上げやアプリ利用率の増加等を背景とした売上の増加」を挙げています。

時給に換算すると約1,871円|他の運転職との比較

月間給与を月の総実労働時間(所定内+所定外)で割ると、1時間あたりの水準がわかります。e-Statの令和7年調査の職種別の数字から、本記事で計算しました。

職種月間給与総実労働時間時給換算
タクシー運転者359,200円192時間約1,871円
営業用大型貨物自動車運転者386,900円208時間約1,860円
営業用貨物自動車運転者(大型車を除く)341,700円199時間約1,717円
バス運転者328,400円198時間約1,659円
全産業(参考)370,500円173時間約2,142円

月額ではタクシーは大型トラックより低いものの、時間あたりでは運転職の中で同程度か高い水準です。なお所定内給与を所定内実労働時間で割った場合は、306,400円÷169時間で約1,813円です。統計の労働時間は休憩を含まない実労働時間なので、隔日勤務の求人票に書かれた拘束時間(休憩込み)とは一致しません。

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年齢別の平均月収|30〜34歳が42.2万円で最も高い

全タク連の第2表(年齢階級別給与比較)の月間給与です。

年齢階級タクシー運転者全産業差
20〜24歳399,600円266,800円+132,800円
25〜29歳395,100円312,900円+82,200円
30〜34歳421,700円348,200円+73,500円
35〜39歳391,300円376,700円+14,600円
40〜44歳403,100円398,300円+4,800円
45〜49歳409,700円409,400円+300円
50〜54歳391,400円418,500円−27,100円
55〜59歳382,100円423,600円−41,500円
60〜64歳349,700円350,100円−400円
65〜69歳301,100円300,300円+800円
70歳〜278,800円272,300円+6,500円

月収で見ると、タクシー運転者は49歳まではすべての年齢階級で全産業を上回り、差が開くのは50代です。年収で差が大きく見えるのは、賞与の差(タクシー運転者の年間賞与平均197,800円、全産業1,009,600円)が大きいためです。全タク連は年齢による変化が小さいことについて、年功賃金ではなく「年齢や勤続にかかわらない同一の歩合給制の仕組み」で決まるためと説明しています。年収ベースの比較はタクシー運転手の年収(都道府県別)にまとめています。

会社の規模・男女別の平均月収

e-Statの第1表(職種・性別)から、企業規模別と男女別の数字です(令和7年、時給換算は本記事で計算)。

区分月間給与所定内給与総実労働時間時給換算
企業規模1,000人以上415,800円333,800円235時間約1,769円
企業規模100〜999人390,000円331,300円192時間約2,031円
企業規模10〜99人295,400円256,900円187時間約1,580円
男性362,400円309,000円193時間約1,878円
女性309,000円266,100円188時間約1,644円

規模の大きい会社ほど月収は高い一方、1,000人以上の区分は労働時間も長く(所定外42時間)、時給換算では100〜999人の区分のほうが高くなっています。1,000人以上の区分は推計人数が少ない(約6,870人)ため、数字の振れも大きくなりやすい点に注意してください。

平均月収を求人票と比べるときの注意

  • 6月の1か月分:統計は毎年6月分の給与です。歩合給は月の売上で上下するため、年間の平均月収とは一致しません。
  • 平均は真ん中ではない:所定内給与の平均306,400円に対し、中央の値(中位数)は286,300円です。詳しくは年収の中央値の記事で解説しています。
  • 求人票の保証額との比較:国際自動車は配属後6か月間、隔日勤務で月30万円(日勤23万円)の補償、日の丸交通は営業所配属後12か月間、月給30万円の賃金保証を公表しています。日の丸交通は「配属直後の方でも平均月42万円」とも記載しています。
  • 額面と手取り:統計も求人票も、税金・社会保険料を引く前の額面です。

保証制度の比較はタクシーの給与保証の仕組み、月収を伸ばした場合の目安はタクシーの月収50万を参照してください。求人はタクシードライバー求人、保証つきの求人は給与保証ありの求人から探せます。

出典・一次情報

本記事の数字は次の公表資料に基づいています(いずれも2026年10月閲覧)。

  • 一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会「『令和7年賃金構造基本統計調査』によるタクシー運転者の現況」(令和8年5月、2026年10月6日付の訂正版【最新版】):第1表・第2表 taxi-japan.or.jp(PDF)
  • 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」・第17表(2026年3月24日公開) e-stat.go.jp
  • 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」主な用語の定義 mhlw.go.jp
  • タクシー会社の公式採用ページ:国際自動車 タクシードライバー採用/日の丸交通 採用情報

数字の扱いについて

時給換算と差額は公表値から本記事で計算したものです。統計の月収は6月分の平均で、個々の月収を示すものではありません。