二種免許の教習所の期間|結論

この記事の結論

普通免許を持っている人が指定教習所で普通二種を取る場合、技能教習は最低12時限・学科教習は17時限で、最短3日で卒業できます。
最短3日の根拠は道路交通法施行規則の「1日の技能教習は4時限まで」という上限で、技能12時限を4時限ずつ受けると3日になります(警察庁も2025年9月1日の改正で最短教習日数が6日から3日になったと公表)。
一方で、教習は入校から9か月以内に終える必要があり、卒業検定は教習を終えてから3か月以内、卒業証明書は1年以内に試験場で使う必要があります。
公表料金の例は、手稲自動車学校(札幌市)の普通二種ATが税込246,400円、静岡県自動車学校沼津校の普通二種ATが税込240,350円です。AT限定の普通免許からMTの二種を取る場合は技能が16時限になり、1日の上限も3時限に下がります。

タクシー会社に入る人の多くは、会社の養成制度で教習所に通って二種免許を取ります。仕事を辞めて短期で取るのか、働きながら少しずつ通うのかで、かかる日数は大きく変わります。

この記事では、道路交通法施行規則と国家公安委員会規則(指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則)、警察庁の公表資料、指定教習所の公式サイトという一次情報だけを使い、教習所で普通二種を取るまでの時限数・日数・期限・費用を整理します。料金の全体像と会社負担・給付金の仕組みは二種免許の費用と取り方にまとめています。

何時限受けるか|持っている免許で変わる

指定教習所の教習時間の基準は、道路交通法施行規則の別表第四で決められています。1時限は50分です。普通二種に関係する部分を抜き出すと次のとおりです。

取る免許今持っている免許技能(第1段階+第2段階)学科
普通二種(MT)普通免許(MT)、準中型、中型、大型12時限(3+9)17時限(6+11)
普通二種(MT)AT限定の普通免許16時限(3+13)17時限(6+11)
普通二種(AT限定)普通免許(MT・AT限定どちらも)、準中型、中型、大型12時限(3+9)17時限(6+11)

表の時限数は最低限の基準で、施行規則は「教習を受ける者の技能の修得状況に応じ延長するものとする」としています。学科の第2段階11時限には応急救護処置の6時限が含まれます。

警察庁によると、2025年9月1日の改正で、普通二種の時限数は合計40時限(学科19・技能21)から29時限(学科17・技能12)に、最短教習日数は6日から3日に短縮されました。タクシー業界から教習期間の短縮を求める要望があり、実験教習の結果「40時限から29時限に削減しても現行と同程度の教習効果がある」と判断されたためです。

最短3日になる理由|1日の技能教習は4時限まで

施行規則第33条は、教習を受ける人1人あたりの1日の教習時間に上限を設けています。二種の教習では、教習に使う車を運転できる第一種免許を持っているかどうかで上限が変わります。

教習を受ける人1日の上限普通二種の技能教習を最短で受けた場合
教習車を運転できる第一種免許を持つ人(例:MTの普通免許でMTの二種、普通免許でATの二種)4時限12時限を4時限ずつで3日
それ以外の人(例:AT限定の普通免許でMTの二種)3時限(第1段階の基本操作・基本走行は2時限)16時限を第1段階2時限ずつ・第2段階3時限ずつで6日以上

さらに、教習の順番にも決まりがあります。

  • 第1段階(基本操作・基本走行)の最後の時限で教習の効果を確認し、成績が良好な人だけが第2段階(応用走行)に進む。第一種免許の教習では応用走行は確認の翌日以降と決められていますが、二種の教習にはこの「翌日以降」の決まりがないため、同じ日に第2段階へ進めます。
  • 応用走行は学科(一)を修了した人にしか行えない。
  • 学科(二)は技能の第1段階を修了した人にしか行えない。

このため最短の3日で終えるには、初日に学科(一)6時限と技能の第1段階3時限を終えて応用走行に入り、残りの技能9時限と学科(二)11時限を3日間で受け切る組み方が必要です。学科教習には1日の上限の定めがありませんが、教習所の学科の時間割に左右されます。

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段階ごとの中身|鋭角・路端停車・夜間・応急救護

教習で何をするかは、国家公安委員会規則「指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則」に書かれています。普通免許などを持っている人の普通二種の教習を段階ごとにまとめると次のとおりです。

段階技能教習学科教習
第1段階3時限。鋭角コースの通過、方向変換、縦列駐車、転回、人の乗降のための停車及び発進など旅客自動車の走行と、急ブレーキによる停止。最後に教習効果の確認(みきわめ)6時限。応用走行に必要な知識。身体障害者・高齢者などが旅客である場合の安全な運転(1時限)を含む
第2段階9時限(MT二種をAT限定免許から取る場合は13時限)。道路での旅客自動車の運転、危険の予測(2時限)、夜間の運転(1時限)、凍結路面など悪条件下の運転(1時限)、地域の特性に応じた運転など。最後に卒業検定11時限。旅客自動車の危険の予測(1時限)、応急救護処置(6時限)、適性の自覚、事故の実態など

2025年9月の改正では、応用走行の「経路の設定」(1時限)が削除され、第1段階で行っていた鋭角コース・方向変換・縦列駐車の教習を応用走行の中でも教習所内で行えるようになりました(警察庁)。夜間の運転の教習の一部(対向車のライトによる眩惑などを体験する教習)は、実車以外の方法で行うことが認められています。

二種の教習には仮免許の段階がありません。第2段階の路上教習は、すでに持っている第一種免許で教習車を運転して行います。卒業検定の中身は技能試験の例に準ずるとされており、課題と採点の基準は二種免許の技能試験で解説しています。学科試験の出題範囲は二種免許の学科試験を参照してください。

期限|入校から9か月、卒検は3か月、卒業証明書は1年

短期で取れる一方、期限を過ぎると教習を最初からやり直すことになるため、3つの期限を押さえておく必要があります。

期限内容根拠
教習期限 9か月技能教習・学科教習を9か月以内に修了する施行規則第33条第5項
卒業検定 3か月教習を修了した日から3か月以内の人に限り卒業検定を行う。不合格なら1時限以上の追加教習の後に再検定施行規則第34条第2項
卒業証明書 1年試験場の技能試験が免除されるのは卒業から1年以内。警視庁は「卒業や証明の日から1年以内」と案内警視庁の受験案内

また、教習所に入るには、普通二種の受験資格(原則21歳以上・普通免許等の経歴3年以上、特例教習を修了すれば19歳以上・1年以上)と、視力・深視力などの適性の基準を満たしている必要があります。入校時に運転適性検査を行う教習所が多く、静岡県自動車学校は深視力について「3回検査の平均誤差が2cm以下」を入校基準に掲げています。受験資格の全体は二種免許の受験資格、深視力は深視力検査の記事にまとめています。

料金と日程の例|指定教習所の公表料金

教習所の料金は校ごとに違います。2026年10月時点で公式サイトに普通二種の料金と時限数を公表している指定教習所の例です(いずれも税込)。

教習所(所在地)コース時限数税込料金追加の技能教習
手稲自動車学校(札幌市手稲区)普通二種AT(普通車MT・AT等を所持)技能12・学科17246,400円1時限6,380円
手稲自動車学校(札幌市手稲区)普通二種MT(AT二種+限定解除)技能16・学科17275,200円1時限6,380円
静岡県自動車学校 沼津校(静岡県沼津市)二種普通車AT ベーシックプラン(普通免許等を所持)技能12(3+9)・学科17(6+11)240,350円(2026年9月14日〜2027年9月12日の料金)1時限6,600円

手稲自動車学校は12月1日から3月31日の冬期に冬期料金(税込5,500円)がかかると案内しています。静岡県自動車学校は技能検定の不合格時に2回目以降の検定料を保証するプランを税込242,550円で用意しています。東京・埼玉・栃木の教習所の料金例と合宿の例は二種免許の費用と取り方に載せています。

なお、大阪府門真市の門真自動車教習所は公式サイトで「普通二種教習におきましては定員になりましたので入所受付を見合わせて頂いております。再開時期は未定」と案内しています(2026年10月閲覧)。地域によっては入校まで待つ場合があるため、日程を決める前に受付状況を確認してください。

仕事と並行する場合の日数の目安

1日に受ける技能教習の時限数で、技能教習(最低12時限)にかかる日数は次のように変わります。学科17時限は別に受ける必要があり、教習所の時間割と予約の空き状況によって実際の日数は延びます。

1日に受ける技能教習技能12時限にかかる日数通い方のイメージ
4時限(上限)3日連続して休みを取り、学科と合わせて集中して受ける
2時限6日休日に2時限ずつ受ける
1時限12日仕事の前後に1時限ずつ受ける

どの通い方でも、入校から9か月以内に教習を終える必要があります。教習所によっては平日の夜や土日に教習を行っていますが、時間帯や予約方法は校ごとに違うため、入校前に確認してください。

タクシー会社の養成制度を使う場合は、入社後の研修期間中に教習所へ通う形になり、大手の公式採用ページでは研修中の日給を公表している会社もあります。会社ごとの期間や条件は二種免許の養成制度で比較しています。養成制度のある求人は二種免許養成制度ありの求人、未経験から始められる求人は未経験歓迎の求人、職種全体はタクシードライバー求人から探せます。

出典・一次情報

本記事の制度と数字は、次の公表資料に基づいています(いずれも2026年10月14日閲覧)。

  • 道路交通法施行規則(第33条 教習の時間及び方法、第34条 技能検定、別表第四 教習時間の基準) e-Gov法令検索
  • 指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則(平成10年国家公安委員会規則第13号)第1条〜第3条、別表第四・別表第六 e-Gov法令検索
  • 警察庁「普通第二種免許に係る教習カリキュラムの見直しについて」 npa.go.jp・別添「改正の内容(令和7年9月1日施行)」 PDF
  • 警視庁「大型二種・中型二種・普通二種免許試験(指定教習所を卒業された方)」 keishicho.metro.tokyo.lg.jp/運転免許手続の予約に関するお知らせ 同
  • 手稲自動車学校「第二種普通自動車免許(AT)」 keishin-g.com/「第二種普通自動車免許(MT)」 同
  • 静岡県自動車学校 沼津校「二種普通車AT ベーシックプラン(普通免許所持)」 ksjg.com
  • 門真自動車教習所「普通二種」 forjy.co.jp

料金と日程について

料金は閲覧日時点の各校の公表内容で、改定される場合があります。最短日数は施行規則の上限から計算した値で、実際の日数は教習所の時間割・予約状況・本人の修得状況によって変わります。最新の料金と入校状況は各教習所に確認してください。