タクシー会社の面接で聞かれること|結論
この記事の結論
タクシー会社が公式に公表している面接の質問は「志望動機」「職歴」「運転歴・事故違反歴」が中心です。
大和自動車交通は採用FAQで「志望動機、職歴、運転歴、事故違反歴等についてお聞きします」、国際自動車は面接で必ず行う質問を「志望動機」「職歴について」「国際自動車のドライバー(運転手)としてどのような仕事、活躍をしたいか?」と公表しています。
運転歴を聞かれるのには理由があり、国土交通省の告示は、タクシー会社が運転者を新たに雇い入れる際に運転記録証明書などで事故歴を把握するよう定めています。
面接のほかに、日の丸交通は深視力の判定、阪急タクシーは運転技能試験、日本交通(東京)・日の丸交通・阪急タクシーは健康診断を選考の流れに入れています。持ち物は履歴書と運転免許証が基本で、職務経歴書を求める会社もあります。
タクシー会社の面接は、未経験者の応募が多いこともあり、一般的な事務職や営業職の面接とは確認されることが少し違います。この記事では、想像の質問例は作らず、会社が公式ページで「面接でこう聞く」「これを持参する」と公表している内容と、法令・告示で決まっていることだけを集めました。
応募から乗務開始までの全体の流れはタクシー運転手への転職ガイド、面接で応募者側から聞いておきたい質問の例はタクシー会社の選び方で解説しています。
各社が公表している面接の質問と見るポイント
タクシー会社の採用FAQや選考フローのページに書かれている内容です(2026年10月閲覧)。
| 会社 | 公表されている内容(原文に沿って要約) | 掲載ページ |
|---|---|---|
| 大和自動車交通 | 面接では「志望動機、職歴、運転歴、事故違反歴等」について聞く | 採用よくあるご質問(タクシー・ハイヤー乗務員) |
| 国際自動車 | 必ず行う質問は「志望動機」「職歴について」「国際自動車のドライバー(運転手)としてどのような仕事、活躍をしたいか?」。自己PRでは、将来どんなドライバーになりたいか、活かしたい個性・才能などを聞かせてほしい | よくある質問(採用について) |
| 日本交通(東京) | 面接では「経験の有無にかかわらず、人柄や意欲を見させていただきます」 | 採用までの流れ |
| 日本交通(大阪) | 選考では「学歴・職歴などは重視せず、応募者様の人柄を重視」 | よくある質問 |
| 日の丸交通 | 中途は提出書類・面接・深視力の判定を総合的に審査。約9割が未経験のため技術的な能力は問わない。新卒は書類選考なしの人柄重視の選考で、履歴書の中身による合否決定は一切しない | 採用情報(中途)・新卒の選考フロー |
| 帝都自動車交通(新卒) | 応募時の志望動機は不問。選考が進んで理解が深まるまで志望動機を聞くことはない | 新卒 募集概要 |
中途採用で共通しているのは、志望動機と職歴に加えて、運転歴と事故・違反の履歴が確認されることです。逆に、地理の知識や接客の経験は問わないと明記する会社が多く、日の丸交通は「技術的な能力は問いません」、大和自動車交通は入社する人の9割が一種免許で入社して研修中に二種免許を取ると説明しています。
職歴の空白期間について会社が公表していること
大和自動車交通は「職歴に空白期間があるのですが?」という質問に「何の問題ございません」と回答しています。国際自動車は「空白期間があっても就職に問題はありません」としたうえで、「空白期間に経験したことをぜひお聞かせください」と書いています。日の丸交通は「職歴に正社員としての勤務実績がなくても大丈夫」とし、アルバイトや派遣での長期勤務も歓迎と記載しています。
運転歴・事故歴を確認されるのは告示で決まっているから
国土交通省告示「旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」は、タクシー会社などの旅客自動車運送事業者が運転者を新たに雇い入れた場合、自動車安全運転センターが交付する無事故・無違反証明書または運転記録証明書等により、雇い入れる前の事故歴を把握するよう定めています。事故惹起運転者に該当する場合は、特別な指導や適性診断を受けさせることになります。
また同じ告示により、新たに雇い入れた運転者には、運転者として選任する前に初任診断(国土交通大臣が認定した適性診断)を受けさせる必要があります(雇入れ前3年間に初任診断を受けたことがある人などを除く)。面接で運転歴や事故・違反を聞かれるのは、会社がこうした義務を負っているためです。
タクシー運転手の求人をチェック
求人一覧を見る面接以外に選考で確認されるもの
| 確認されるもの | 公表している会社と内容 | 関係する制度 |
|---|---|---|
| 深視力の判定 | 日の丸交通は書類・面接・深視力の判定を総合的に審査。夢追人採用のページでは深視力を「遠近感や立体感を感じる動的な遠近感の判定能力」と説明 | 二種免許の適性試験では、深視力は三桿法の奥行知覚検査器により2.5メートルの距離で3回検査し平均誤差2センチメートル以下、視力は両眼0.8以上かつ一眼それぞれ0.5以上(道路交通法施行規則第23条) |
| 運転技能試験 | 阪急タクシーは入社試験の内容を「面接・運転技能試験」と記載 | - |
| 健康診断 | 日本交通(東京)は「深刻な病気を抱えていないかの確認」をし「特に大きな疾患をお持ちでない場合、採用への影響はございません」。日の丸交通は「病気が見つかった場合は適切に治療方針をアドバイス」。阪急タクシーは後日、指定の病院で受診 | 労働安全衛生規則第43条で雇入れ時の健康診断が定められている |
| 適性検査 | 日の丸交通の新卒職員採用は面接前に適性検査を受検。大和自動車交通の新卒総合職は1次面接で適性診断 | - |
深視力は二種免許を取るときにも必要な能力のため、事前に確認する会社があります。メガネやコンタクトレンズで矯正している人は、面接にも持参すると安心です。
面接の持ち物|各社の公表内容
| 会社 | 持ち物(公表どおり) |
|---|---|
| 日本交通(東京) | 履歴書(写真貼付)、免許証。会社説明会は履歴書不要・私服で参加可 |
| 国際自動車 | 履歴書、運転免許証、職務経歴書(中途採用の方) |
| 大和自動車交通 | 運転免許証、履歴書、職務経歴書の3点。タクシー乗務員経験者は「運転者記録証明書」「運転者業務経歴証明書」も |
| 日の丸交通 | 履歴書(職務経歴書があれば尚可) |
| グリーンキャブ | 選考・面接は履歴書・運転免許証。会社説明会の当日は履歴書・免許証・直近の健診結果 |
経験者に求められる書類の正確な名称と取り寄せ先は、応募先に確認してください。運転の記録を証明する公的な書類としては、自動車安全運転センターの運転記録証明書があります(下記)。
運転記録証明書の取り方|1通800円
自動車安全運転センターによると、運転記録証明書は過去5年・3年または1年の交通違反、交通事故、運転免許の行政処分の記録を証明するものです。
- 申込用紙:警察署、交番、駐在所、各センター事務所に備え付け(都道府県によって様式が異なる)。
- 申込方法:手数料を添えてゆうちょ銀行・郵便局から申し込むか、各都道府県のセンター事務所の窓口へ。窓口でも即時交付はしていません。インターネットでの申請もできます。
- 手数料:1通800円(消費税非課税)。郵便局での払込みは別に払込料金がかかり、インターネット申請の場合は払込手数料が1通143円かかります。
- 受け取りまでの期間:郵便の場合は申込日から1〜2週間程度。国際自動車のFAQは、窓口申請で約1週間以内、郵送で約1〜2週間としています。
面接の日程が決まってから申し込むと間に合わないことがあるため、経験者は応募と同時に申し込んでおくと安心です。
選考の流れと内定までの期間
| 会社 | 選考の流れ(公表どおり) | 期間・その他 |
|---|---|---|
| 日本交通(東京) | ①説明会 ②応募 ③面接 ④健康診断 ⑤内定 | 内定まで最短2週間ほど。説明会は当日予約可・土日も実施 |
| 国際自動車 | ①説明会・見学会 ②面接 ③内定 | 筆記試験なし。説明会では選考を行わず、希望者は説明会の後に面接へ(会場によっては不可)。AIが対応するオンライン面接も実施 |
| 大和自動車交通 | ①説明会 ②面接選考 ③内定 | 説明会と同時面接も可。説明会参加から最短10日後に入社・研修開始が可能 |
| 帝都自動車交通 | ①エントリー ②面接(1〜2回、Web面接も可) ③内定 | 電話での応募も可 |
| 日の丸交通 | ①応募 ②面接 ③健康診断 ④入社 | 入社日から研修開始、同日から社会保険加入 |
| 阪急タクシー | ①会社説明会・入社試験(面接・運転技能試験) ②健康診断 ③内定 | 平日は午前9時、日祝は午前10時から実施。選考結果は約10日後に郵送または電話 |
| 日本交通(大阪) | ①応募 ②面接 ③入社後に二種免許取得 | 面接は対面・Webで随時。面接から内定まで約1週間。説明会の参加は必須ではない |
| MKタクシー京都 | ①会社説明会 ②面接選考 | 希望すれば説明会と同じ日に面接可。在職中でも選考可。WEB説明会・面接会も実施 |
| グリーンキャブ | 会社説明・面接会 | 新宿本社で随時開催。地方の人は電話での面接も可能 |
多くの会社が「説明会と面接を同じ日に受けられる」「Webでも面接できる」と案内しており、在職中や遠方からでも選考を受けやすくなっています。
面接は質問する場でもある
国際自動車は「不安に思っていること、疑問に感じていること、給与体系や勤務シフト、勤務地など面接の場では、気兼ねなくご質問ください」、大和自動車交通は「疑問に感じることは何でもお聞きください。疑問を解消し、納得した上でご入社いただきたい」と書いています。
歩合率や給与保証の条件、二種免許の費用の返還規定などは、募集要項に書かれていないことが多い項目です。確認したい項目はタクシー転職の失敗を避けるには、給与保証の比べ方はタクシーの給与保証の仕組み、二種免許の費用負担の条件は二種免許の養成制度にまとめています。新卒の選考フローはタクシー会社に新卒・20代で入社をご覧ください。
求人はタクシードライバー求人から探せます。会社別には日本交通、国際自動車、大和自動車交通、日の丸交通、阪急タクシーの求人ページがあります。
出典・一次情報
本記事の内容は、次の公表資料に基づいています(いずれも2026年10月閲覧)。
- 国土交通省「旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」 mlit.go.jp(PDF)
- e-Gov法令検索:道路交通法施行規則 第23条/労働安全衛生規則 第43条
- 自動車安全運転センター「運転経歴に係る証明書」 jsdc.or.jp/申請方法 jsdc.or.jp
- 会社の公式採用ページ:大和自動車交通 採用よくあるご質問・新卒総合職 募集要項/国際自動車 面接でよく聞かれること・自己PR・持参物・面接で聞くべきこと・空白期間・説明会と面接・入社までのステップ・運転記録証明書/日本交通(東京) 採用までの流れ/日本交通(大阪) 募集要項・よくある質問/日の丸交通 採用情報・夢追人採用・新卒 選考フロー/帝都自動車交通 タクシー乗務員・新卒 募集概要/阪急タクシー 募集要項・よくあるご質問/MKタクシー京都 よくある質問/グリーンキャブ 乗務員採用
この記事の作り方について
面接の質問は、各社が公式ページで公表している内容だけを紹介し、編集部による想定問答は載せていません。実際の面接の内容や持ち物は営業所や時期によって変わることがあるため、応募先の案内に従ってください。



