仙台のタクシー会社比較|結論

この記事の結論

仙台のタクシー会社は、未経験者の給与保障が「4か月」から「1年」まで会社ごとに違い、金額も月18万〜23万円と幅があります。
公式採用ページで確認できた範囲では、保障は日交タクシー(グリーンキャブ仙台支社)が乗務開始後1年間・月給23万円(隔日勤務のみ)、振興タクシーが乗務開始から1年間・月給18万円、第一交通グループが乗務後6か月間・昼勤21万円/夜勤・隔日勤23万円、仙台タクシーグループが4か月間・月20万円です。仙南タクシーは月給20万円の保障給を公表していますが期間の記載はなく、仙台中央タクシーは保障の記載がありません。
二種免許の取得費用は6社とも会社負担または支援の制度を公表しています。応募資格の「普通免許取得後の年数」は1年以上の会社と3年以上の会社に分かれます。
仙台地区(仙台市全域)の法人タクシーは43者・2,075両(2025年の運賃改定要請時点)で、2026年3月20日から普通車の上限運賃が初乗り1.3km700円・加算275mごと100円に改定されています。

「仙台 タクシー会社 比較」で調べると、求人サイトのランキングや口コミが多く出てきます。しかし、給与保障・勤務時間・二種免許の費用負担といった条件は、各社が自分の採用ページに書いている内容がいちばん確かな情報です。

この記事では、仙台市内に営業所を持つタクシー会社のうち、公式の採用ページ(会社が運営する採用サイトを含む)で給与・給与保障・勤務形態・二種免許の取得制度・応募資格を確認できた6社(グループ)を、順位を付けずに並べて比較します。数字はすべて各社の公式採用ページ(2026年10月14日閲覧)と、国土交通省東北運輸局・全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連)の公表資料から引用しています。口コミや求人サイトの情報は使っていません。

仙台のタクシー市場|事業者数と2026年3月の運賃改定

東北運輸局が2026年2月19日に出した発表「仙台地区におけるタクシー運賃改定」には、運賃改定の対象になった仙台地区の概要が載っています。対象区域は仙台地区(仙台市全域)で、事業者数は法人43者・個人473者、法人の車両数は2,075両です(いずれも運賃改定の要請時点の数値)。改定を要請した車両は1,282両で、要請率は61.8%でした。

同じ発表によると、新しい運賃は2026年2月19日に公示され、2026年3月20日から実施されています。改定率は10.08%で、仙台地区の運賃改定は2023年5月31日の実施以来です。

車種(上限運賃)改定前改定後(2026年3月20日〜)
普通車初乗り1.4km 710円/加算310mごと100円初乗り1.3km 700円/加算275mごと100円
大型車初乗り1.4km 820円/加算217mごと110円初乗り1.3km 800円/加算179mごと100円
特定大型車初乗り1.4km 850円/加算212mごと110円初乗り1.3km 900円/加算175mごと100円

あわせて、迎車1回につき100円・200円・300円のいずれかを設定できる迎車回送料金が新設されました。発表資料の運賃表では、仙台市の普通車の運賃は上限700円・B運賃690円・下限680円(いずれも初乗り1.3km)の幅で示されています。同資料の主要区間の比較では、仙台駅から地下鉄泉中央駅(約7.5km)までの普通車上限運賃が2,710円から3,000円になっています。

運賃改定が乗務員の収入にどう関わるかはタクシー運賃改定と収入で解説しています。

宮城の年収統計と、仙台で乗務するまでの流れ

全タク連が厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとにまとめた資料(2026年10月6日付の訂正版【最新版】)の第4表では、宮城県のタクシー運転者の年間推計額は334万6,900円、月間労働時間は187時間です(全国は450万8,200円・192時間)。同資料は、小規模な都道府県は調査対象の事業所が少なく、実情が正確に反映されていない可能性があると注記しています。都道府県ごとの比較は都道府県別のタクシー運転者の年収にまとめています。

仙台は、運転者登録の際に試験がある「指定地域」の一つです。振興タクシーと日交タクシーの採用ページには、二種免許の取得後に仙台タクシーセンターで2日間の講習を受け、最後に試験を受ける流れが書かれています。試験の現在の中身は地理試験廃止後のタクシー運転者の試験で解説しています。

比較した6社と並べ方

比較の対象は、仙台市内に営業所があり、公式の採用ページで給与または給与保障・勤務形態・二種免許の取得制度・応募資格を確認できた会社です。グループで同じ条件を公表している会社はまとめて1行にしています。並び順は会社名の五十音順で、売上・台数・条件の良し悪しによる順位ではありません。ここに載っていない会社が条件で劣るという意味でもありません。

会社(五十音順)仙台市内の勤務地(公表どおり)応募資格二種免許の取得
振興タクシー仙台本社(宮城野区扇町)。ほかに多賀城営業所普通免許取得後3年以上(AT限定可)。学歴・経験・年齢不問未取得者は会社費用負担で取得をサポート。提携教習所で1週間程度、教習中も給与支給(研修期間中は時給1,050円)
仙台タクシーグループ(仙台タクシー・宝タクシー・KM仙台タクシー)若林区卸町東(仙台タクシー・宝タクシー)、太白区茂庭(KM仙台タクシー)普通免許取得後3年以上(AT限定可)、または二種免許取得者取得費用は全額会社負担。教習中・研修中は日額6,000円の手当
仙台中央タクシー本社(宮城野区扇町)、泉営業所(泉区)普通免許取得後1年以上。スマートフォンやタブレットの操作が苦にならない人指定自動車学校の費用は会社負担(諸条件あり)。デビューまで1か月程度
仙南タクシー宮城野区日の出町二種免許所有者、または一種免許取得後3年以上。性別・経験不問二種免許の取得費用支援制度あり
第一交通グループ(仙台第一交通・観光第一交通・南仙台第一交通)宮城野区中野(本社営業所)・東仙台、泉区長命ケ丘、若林区卸町東、太白区西中田普通一種免許取得後1年以上(AT限定可)、または普通二種免許保持者。64歳以下(65歳定年制のため)全額会社負担。二種免許取得期間と研修期間は日当を支給
日交タクシー(グリーンキャブ仙台支社)太白区東中田未経験可、二種免許所持者歓迎。63歳以下提携の公認自動車学校で約10日間。取得費用はすべて会社負担(規定あり)。研修期間中の2〜10日間は日給7,300円

応募資格の「普通免許取得後の年数」が1年と3年に分かれているのは、二種免許の受験資格の扱いの違いによるものです。普通免許取得後3年未満でも19歳以上・取得後1年以上で受けられる「受験資格特例教習」の仕組みは二種免許の受験資格特例教習で解説しています。

給与保障と給与体系の比較

タクシーの給与は売上に応じた歩合給が中心で、未経験で入社した最初の期間だけ一定額を保障する会社が多くあります。6社の公表内容を並べると、保障の期間・金額・対象の勤務形態がそれぞれ異なります。

会社未経験者の給与保障(公表どおり)保障後の給与の決まり方公表している月収の例
振興タクシー乗務開始から1年間は売上に関わらず月給18万円2年目以降は完全歩合給。営業成績に応じたボーナスあり入社1年目の平均収入は月収25万円。募集要項では「月収35万円以上可能」
仙台タクシーグループタクシー未経験者は4か月間、最低月額20万円月給は隔日勤務15万〜30万円、日中勤務15万〜36万円、夜間勤務25万〜46万円上記の月給の幅のみ
仙台中央タクシー公表なし(採用ページに記載なし)公表なしモデル月給:日勤約25万円、夜勤約33万円(地域みらいドライバー)
仙南タクシー未経験者は保障給月給20万円(期間の記載なし)完全歩合給(最低保障額として1,038円×173時間で計上)。別途時間外手当・深夜手当、売上実績による諸手当公表なし
第一交通グループ乗務後6か月間、昼勤21万円・夜勤/隔日勤23万円基本給+業績歩合給+諸手当給与例:月収18万〜25万円以上
日交タクシー乗務開始後1年間は月給23万円(隔日勤務のみ)1年後は月給(基本給・固定)17万9,574円+歩合給。賞与年3回(乗務開始1年後から)公表なし

保障の期間は、日交タクシーと振興タクシーが1年、第一交通グループが6か月、仙台タクシーグループが4か月です。日交タクシーは保障の対象を隔日勤務に限っており、第一交通グループは勤務形態によって金額が違います。保障額が「月給」か「最低月額」かという書き方の違いもあるため、保障額を超えた売上の扱いは面接で確認してください。保障の仕組み全般はタクシーの給与保障の仕組みで詳しく解説しています。

「会社負担」の範囲も確認する

給与の額とは別に、営業にかかる費用を誰が負担するかも手取りに影響します。第一交通グループは募集要項に「クレジットカード手数料や各種割引手数料、無線代、リース代等の乗務員負担は一切ありません」と書いています。仙台タクシーグループは採用Q&Aで、交通事故の場合に乗務員個人への金銭的な負担はないとしています。ほかの4社は採用ページでこの項目を個別に公表していないため、面接で確認してください。

勤務形態・休日・定年の比較

6社とも、隔日勤務・日勤(昼)・夜勤の3つの勤務形態を公表しています。隔日勤務は1回の勤務で2日分働き、翌日が明け休になる働き方です(詳しくはタクシーの隔日勤務)。

会社隔日勤務日勤・夜勤休日・定年
振興タクシー8時〜翌1時(実働14時間)、月12乗務昼日勤8時〜17時、夜日勤18時〜翌3時(いずれも実働7時間)、月24乗務月6〜7日。定年は公表なし(年齢不問)
仙台タクシーグループ8時〜翌1時30分(休憩3時間、実働14時間30分)、月12乗務日中8時〜17時、夜間17時〜翌2時(いずれも休憩2時間)、月22〜24乗務。定時制もありシフトによる。定年65歳、以降も嘱託として勤務可
仙台中央タクシー1回18時間(休憩4時間を含む)、月12日出勤日勤6時〜15時、夜勤16時〜翌1時(いずれも休憩2時間を含む9時間)公表なし
仙南タクシー8時〜翌1時(休憩3時間)、月12乗務日勤8時〜16時45分、夜勤18時〜翌2時45分(いずれも休憩1.5時間)、月24乗務。定時制は月16乗務以内年次有給休暇・特別休暇制度あり(公休日数の記載なし)。定年は公表なし
第一交通グループ7時〜翌1時、月平均12日昼勤7時〜17時、夜勤17時〜翌2時、月平均24日月5〜6日程度(勤務ダイヤによる)。定年65歳、再雇用制度あり
日交タクシー8時〜翌1時30分(所定最小拘束17時間30分、休憩3時間を含む)夜勤なしの日勤も可(月24乗務、所定最小拘束9時間37分、休憩2時間15分を含む)月6〜7日。定年65歳、以降も1年ごとの更新で勤務可

勤務時間の書き方は「実働」「拘束」「休憩を含む」と会社でばらばらです。比べるときは、休憩を足した拘束時間と1か月の乗務回数にそろえてください。日勤・夜勤の違いはタクシーの夜勤と日勤の違いで整理しています。

各社の公表内容から分かる特徴

条件表だけでは見えない、各社が採用ページで説明している営業の仕組みや入社後の流れをまとめます(いずれも各社の記載どおり)。

振興タクシー|1週間程度の免許取得と3〜4週間での独り立ち

振興タクシーは創業から70年、仙台と多賀城で営業する会社です。採用サイトでは、提携教習所での免許取得(1週間程度)、タクシーセンターでの講習(2日間)、座学と実技の社内研修(1週間程度)を経て、3〜4週間程度で独り立ちできるとしています。売上ノルマはなく、会社が残業を指示することもないと書かれています。乗務員の平均年齢は62歳で、適性に応じてアルファードやジャンボタクシー、観光タクシーの仕事もあります。二種免許所持者向けのパート(月16乗務以内など)も募集しています。

仙台タクシーグループ|3社から勤務地を選べる

仙台タクシーグループは、仙台タクシー・宝タクシー・KM仙台タクシーの3社で構成され、グループ内から勤務地を選べます。採用ページでは、多くの企業や官公庁と契約があり無線配車が多いこと、水素タクシーの導入、子どもを預けられる提携保育施設、社員寮を挙げています。勤務時間は守っており法定外の残業はないとしています。会社説明会は毎週火曜日に開かれています(2026年10月の日程表による)。

仙台中央タクシー|指定エリアで待機するアプリ配車中心の働き方

仙台中央タクシーは大正12年創業(前身を含む)で、普通タクシー116台を持ち、事業区域は仙台市内全域です。募集している「地域みらいドライバー」は、流し営業ではなく原則として指定エリアで待機し、専用タブレットで電脳交通・GO・Uber・DiDiの4種類の配車注文を受ける働き方です。定期的に利用するお得意様が多く、日勤では通勤・通学・通院・買い物の送迎、夜勤では医療や保育福祉の利用者と職員、空港関係の送迎もあると説明しています。配車アプリの仕組みはタクシー配車アプリの仕組みで解説しています。

仙南タクシー|最低保障額の計算方法を明記

仙南タクシーは宮城野区日の出町に本社を置き、仙台空港定額タクシーや語り部・観光タクシーを手がけています。募集要項では、完全歩合給の最低保障額を「1,038円×173時間で計上」と計算方法まで示し、時間外手当・深夜手当は別途支給としています。未経験者の保障給は月給20万円です。運行管理者・運行管理補助者(月給23万3,500円〜28万5,000円+諸手当)の募集もあります。

第一交通グループ|市内5営業所と乗務員負担なしの明記

第一交通産業グループは全国34都道府県にタクシーを展開しており、仙台市内では仙台第一交通(本社営業所・東仙台営業所・泉営業所)、観光第一交通、南仙台第一交通が乗務員を募集しています。募集要項では、無線営業・流し営業・待機営業に加え、配車アプリ(DiDi・Uber・MOV)と提携していること、借上げ社宅制度(初期費用を会社が支援)、管理職への登用制度を挙げています。グループ全体の情報は第一交通産業の会社ページにまとめています。

日交タクシー|グリーンキャブの仙台支社

日交タクシーは株式会社グリーンキャブ(本社・東京都新宿区)の仙台支社で、1972年7月の創業、従業員数は370名です。採用サイトでは、全車AT車・カーナビとIP無線とドライブレコーダーを装備、配車アプリ「S.RIDE」に対応し、乗務員専用のジムや大浴場、仮眠室があると紹介しています。社宅は入社から1年間、家賃上限5万円まで会社が半額を負担します。関連会社の相互タクシー(青葉区折立)も、乗務開始1年間は月給23万円、1年後は月給17万9,574円+歩合給と同じ形の給与を公表しており、無線配車率は70〜80%としています。グリーンキャブの情報はグリーンキャブの会社ページへ。

仙台で会社を比べるときの確認項目

公表されている条件をそろえて比べるために、面接や説明会で次の点を確認しておくと判断しやすくなります。

  1. 給与保障の期間と対象:何か月か、どの勤務形態が対象か、保障額を超えた売上の歩合はどう計算されるか。
  2. 拘束時間と休憩:「実働」か「拘束」か。休憩時間を足してそろえる。
  3. 休日の数え方:月の公休日数に明け休を含むか、1か月の乗務回数は何回か。
  4. 費用の負担:事故、アプリ手数料、クレジットカード手数料、無線代などに乗務員の負担があるか。
  5. 二種免許の費用:全額負担か一部支援か、「規定あり」「諸条件有り」の中身(一定期間内に退職した場合の返還の定めなど)。
  6. 年齢の上限と定年:応募年齢の上限、定年後に働ける年齢。

会社の公的な評価や処分歴の調べ方はタクシー会社の選び方、二種免許の養成制度の比較は二種免許の養成制度で解説しています。仙台の求人は宮城県のタクシー求人・仙台市のタクシー求人から、条件別には給与保障ありの求人・二種免許の養成制度ありの求人・未経験歓迎の求人で絞り込めます。法人タクシー全体は法人タクシーの求人へ。

出典・一次情報

本記事の数字と制度は、次の公表資料と各社の公式採用ページに基づいています(いずれも2026年10月14日閲覧)。

  • 国土交通省東北運輸局「仙台地区におけるタクシー運賃改定~新運賃の公表について~」(2026年2月19日) wwwtb.mlit.go.jp(PDF)
  • 一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会「『令和7年賃金構造基本統計調査』によるタクシー運転者の現況」(令和8年5月、2026年10月6日付の訂正版【最新版】)第4表 taxi-japan.or.jp(PDF)
  • 振興タクシー 採用情報 shinko-taxi.co.jp/よくあるご質問 同/採用情報サイト shinko-taxi-saiyo.jp/仙台エリアの日勤タクシードライバー募集要項 同
  • 仙台タクシーグループ 採用情報 sendai-taxi.co.jp/タクシードライバー採用特設サイト 同
  • 仙台中央タクシー 採用情報 sendaichuotaxi.co.jp/会社概要 同
  • 仙南タクシー 採用情報 sennantaxi.co.jp
  • 第一交通産業株式会社 タクシードライバー採用サイト「宮城県の求人募集」 daiichi-koutsu-saiyo.com/第一交通グループのタクシードライバー求人サイト「WAY」宮城県の求人 no1-taxi.saiyo-job.jp
  • 株式会社グリーンキャブ仙台支社(日交タクシー)採用情報 sendai-bosyu.sakura.ne.jp/相互タクシー 採用情報 greencab-sogotaxi.jp

掲載条件の変更について

各社の給与保障・勤務時間・応募資格は閲覧日時点の公式採用ページの記載です。営業所や勤務形態によって条件が異なる場合があり、予告なく変わることもあります。応募前に最新の募集要項と面接で確認してください。本記事は会社の順位付けを目的としたものではありません。